toe

TOE
2000年末
バンド結成
2001年7月
初ライブ 以後、月2〜3のペースでライブハウスを中心に活動
2002年2月
デビューep用レコーディング開始
2002年4月
デビューep、“Songs,Ideas, We Forget”-cdリリース back drop bomb remix,noon records compilation
vol.1に参加
2003年7月
自主レーベルmuziqよりpele/toe split cdepをリリース
2003年7月
MERCURY PROGRAM(FL/U.S)とジャパンツアー結構
2003年9月
リミックスアルバム Re:designedをリリース
2004年6月
pele/toe split 7"をpolyvinyl recordsより限定リリース
2005年2月
MOTOWNトリビュート“ROCK MOTOWN”に1曲参加
2005年4月
1stアルバム用レコーディング開始
2005年8月
1stアルバムリリース 2005年9月)アルバムリリースツアー開始
http://www.toe.st
http://www.catune.com/

TOE
『the book about my idle plot on a vague anxiety』
\2,300(税込)
CATUNE-19/DDCT-3006
声の力ってやっぱりすごいな、って思いました
いつからだろうか。ポストロックが“ポストであること”から“ポストロックであること”を目指し始めたのは。先人が“ポストである”ために手探りで見つ け出した方法論は、いつしか簡単に手に入るカタログとなり、多くの演奏者が“ポストロックである”ためにそのページをめくった。つまり簡単に言うとポス トロックは退屈になっていったのだ。
そんな時代にもまだ先を見る勇敢な4人がいた。それゆえその4つの楽器のアンサンブルは誰にも真似ることが出来なかった。しかしそれだけではない。彼ら は“声”という武器までも手にしたようだ。
もう4年くらいになるだろうか。僕はこのtoeというバンドを追いかけ続けていた。同じ音を出すバンドは他にはいなかった。超絶なテクニックのドラム。 ドッシリと底辺を支えるベース。ハーモニーに重点を置いたギター2本。そしてステージにマイクは立っていなかった。淡々と進む彼らの曲は時に激情を表現 し、そしてまた淡々と進んでいく。始めて彼らに出会った時の衝撃は尋常ではないものとして僕の体の中に記憶されている。
そう、言うなれば“平熱のエモーション”
そして今回、彼らに最初に出会った時のあの衝撃にまた出会うことになった。シャカゾンビからオオスミ、クラムボンから原田郁子、と個性派二人のゲスト ボーカルをフィーチャーしたtoe初のフルレングスアルバムはまるであの初期衝動を思い起こさせるような仕上がりである。
★まず新作『the book』に関してなんですが、制作はいつ頃から始めてたんですか?
yamazaki(以下y):実際に録り始めたのが4月・・・くらいかな。
mino(以下m):4月か5月か。週末とかを挟んで。
★曲創りはそれまでもしてたんですか?
y:そうですね。
★結構ライブが止まってたじゃないですか?あの間は曲創りをしてたんですね。
m:本当は去年の6月に出る予定だったんですけどね(笑)
★はい。知ってます(笑)。遅れてしまった事情なんかはあるんですか?
y:まあただ単に僕らがダラダラとしてたらこうなっちゃいました(笑)
★そうですか(笑)。ではまず『the book』っていうタイトルなんですが、そこに由来があれば教えてもらえますか?
y:基本的にはインストなんで最初から曲名とかアルバムのタイトルとかは考えてないんですけど。ん〜、何だろうな〜。まあ・・・なんとなく(笑)
★そうですよね。インストなんで言葉の直接的なものは創りにくいと思うんです。そういう中で曲名やアルバム名は付けないといけないわけで、そういったものはどういった感じでいつも付けるんですか?
y:基本的には後付けなんです。最初の『反逆する風景』とかは辺見庸っていう人の本のタイトルで、その次の『孤独の発明』っていうのはポール・オースターっていう人の本の名前なんですけど、ただ題名がかっこいいな、って思って付けただけなんです。あとは普段練習で使ってる言葉もあるし。結局歌詞も無いし、タイトルに文学性を持たせたい、っていうのもちょっとあるし。まあそんなに意味は無いんですけどね。ただなんとなく。
★いま『反逆する風景』っていう曲が出てきましたけど、昔からのtoeのファンからしたら、少しですけどボーカルが入った、っていうのは驚いたと思うんです。あのボーカルに関してはどういった経緯があるんですか?
y:まあその驚いた、っていうのが狙いのそのままなんですけど、みんなインストと思ってるので、まあアルバムだし、声から始まりたいな、っていうのも思って。それでどうしようかな、って思った時にオオスミ君に「僕はこういうことを言いたいんだ」っていうのを伝えて、それをリリックにしてもらって。
★オオスミさんとは昔から交流があったんですか?
y:そうですね。昔から。
★じゃああのリリックもオオスミさんが全て考えたわけではなく・・・
y:いえ、ほとんど彼が。僕は本当にテーマ的なことを口で伝えただけで。
★なるほど。もう1曲クラムボンの原田郁子さんがボーカルで、ボーカルと言っても少し不思議なカタチで入ってますよね?
y:そうですね。今回は前のミニアルバムみたいに曲も少なくないんで、生ギターを使ったりもして、ちょっとポイントで声も入れたいな、って思って。前から何かあったら郁子ちゃんに頼みたいな、って思ってたんです。すごく好きなボーカルなんで。そしたらやってくれて。全編に入れるじゃなくてチョコッと入れたかったんです。おいしい感じで(笑)
★じゃあ歌詞があって、歌メロがあって、っていうわけじゃなくて、ってことですね。もしリスナーを驚かすのであれば普通の歌が乗った方が驚くと思うんですけど。
y:まあでもそればっかり狙ってるわけでも無いんでね。
★すごく不思議なボーカルでしたね。サウンドコラージュ的な、楽器として機能してる感じで。
y:そうですね。
m:あれを入れることで全然変わったよね。
★じゃあ元々入れる予定の曲だったわけではなかったんですか?
y:いや、僕は入れる予定だった。でもみんなは知らなかった(笑)
m:(笑)録ってる途中に知った、って感じで。
★なるほど。で、あのボーカルが入ってすごく変わったんですね。
m:はい。声の力ってやっぱりすごいな、って思いましたけど。
★では今後もまた声が入ったり歌が入ったりするかも知れないんですね。
y:そうですね。別に決まりは全然無いんで。
★なるほど。現在インストのバンド、時に"ポストロック"なんて呼ばれたりしますが、そういったバンドの数はすごく増えてると思います。その中で"toe独自の色"っていうのがあると思うんです。例えばギターが歪むことなくハーモニーに重点が置かれてる辺りや、物語的な曲の構成であったり。どの辺までは自分達で意識してる所なんですか?
y:意識的な所と言えば、僕が音楽やる時、ライブをやる時に、自分がもし見に行ったらとか自分が聴いたら、とかを考えますね。自分だったらこうした方が好きだな、って。人のバンドを見てて思うのが、雰囲気的に「何となく良いな」って思うバンドってたくさんあるじゃないですか?そういうのも良いけどバンド的なフックになる部分が無いな、って感じるんです。曲の中に絶対に耳に残る、それはバンド的なブレイクだったり、そういうのを少なくても1ヶ所、2ヶ所は入れたいな、って思ってます。
★ああ、確かに必ず上がるなり下がるなり、ガラッとメロディーが変わったり、っていうのがtoeの曲の中にはありますね。
y:そうなんです。
★minoさんは何かありますか?
m:僕も同じですね。本当にワンフレーズでもいいから残るメロディーを創りたい。
★なるほど。じゃあ客観的に1度聴いてみたりするんですね。
y:それは本当にありますね。結局演奏だけとか、テクニカルな部分だけやっても自分達ばっかり楽しい気がしちゃうんで。とりあえず他の人に発信してるモノなんで。その辺は意識してますね。僕は他の人がやってるジャムっぽいバンドとかセッション的なバンドはそんなに好きじゃないんで。
★曲は曲でガチッと作り上げたい、ってことですか?
y:そうです。
彼らが唯一無二の存在である所以が少しずつ紐解かれていった前編。後半ではさらに詳しくアルバム『the book about my idle plot on a vague anxiety』について聞いていきます。