AFRA & INCREDIBLE BEATBOX BAND

AFRA & INCREDIBLE BEATBOX BAND

『I.B.B』
ODDJOB RECORDS
(http://www.oddjob.jp/)
発売中 CD+DVD:3,400円 / CD:¥2,940
AFRA、啓、K-MOONという人気、実力共に国内ではトップクラスのヒューマン・ビート ボクサー3人からなる驚異のヒューマン・ビートボックス・バンド。メンバー全員がストリート・レベルのヒップホップ・シーンから飛び出した一 流のビートボクサーであると同時に、ワールドクラスの本格派ヒューマン・ビートボックス・オーケストラとしても注目が集まる。国内大型イベントSUMMER SONIC '05への参加など、05年以降はライブを中心に本格始動。スペイン・バルセロナで開催された世界最大規模の音楽フェスティバル<SONAR 2005>のステージに も出演、1万人にも及ぶオーディエンスを熱狂させた事は記憶に新しい。11月にはIAN BROWNのイギリスツアーのオープニングアクトとして全英7カ所に出演。06年1月に はオーストラリア最大の音楽フェスティバル<BIG DAY OUT>に出演と、国内外のミ ュージック・シーンにおいて今最も動向が注目されているライヴアクトの一つである。 06年2月に待望のファーストアル バム“I.B.B.”をリリース。
[ AFRA&INCREDIBLE BEATBOX BAND『I.B.B.』RELEASE TOUR ]
3/24金 心斎橋joule
3/26日 名古屋OZON & SPIRAL
4/1土 福岡The Voodoo Lounge
4/8土 代官山UNIT
more info:
http://www.eastaudio.com/
afra/afra.html
全部もうヤラしいくらい計算して(笑)、おもしろいもんを作ろうって。
思わず「スゲー」と感嘆の声を上げるよりももっと、それすら超えてニヤけ笑っちゃう、あの感覚。いやーヤラれた。“ビートボックスの可能性”とか『これが口だけで?』なんて野暮な驚きとか、そんな次元じゃなかった。純粋に、ひとつの音楽として突き抜けてる。
ここ日本で、アフラという一人のビートボクサーの出現によってビートボックスは瞬く間に市民権を得た。スチャダラパーがラップをそうしたように。口だけで、ドラムだったりスクラッチだったりの音を出して音楽にしちゃう、ビートボックス。じゃあそれが数人集まれば、もう十分に“バンド”に成り得るってことは容易に想像できるよね? てことでアフラと啓、ケイムーンという、世界標準のビートボクサー三人が組んだこの“バンド”こそが、アフラ&インクレディブル・ビートボックス・バンド(以下I.B.B.)だ。
もともと地元・大阪のクラブで、フリースタイルでビートボックス・セッションをしてきた三人が「やろかーくらいのノリで」(アフラ)、05年にI.B.B.と名乗り、活動をスタートさせた。すると早速、ソナー(スペイン)、ビッグ・デイ・アウト(オーストラリア)、サマー・ソニック(日本)と立て続けにビッグ・フェスに出演、大喝采を浴びることになる。彼らがステージでマイクにブレスを叩きつければ、それはそのまま大きな話題となったのだ。
そんな多忙ななか、昨年末のたった二ヶ月で制作されたというアルバムが届いた。聴いたときのショックは、最初に書いた通りだ。
世界にも類を見ない、“ビートボックス・バンドのアルバム”を作った張本人たちの、ゆるいテンションから伝わってくるヴァイブスを、インタビューから感じてみて。
−もともとクラブで3人がセッション的にライブをしていたのは見ていて知っていましたが、そこから本格的にI.B.B.を結成しようとした経緯から聞かせてください。
アフラ(以下A) そうそう、見てもらってた通り、ノリでやってたなかで、fireflyでやったときにごっついハマって。それまではグチャグチャになるのが多々やったけど。「バンドみたいやったな」ってその後話してて。そこから「やろかー」くらいのノリで始まった。
―三人の付き合いは古いですか?
A 僕と啓君は5、6年前くらいから。で、啓君がケイムーンと02年くらいに会って、そこから繋がって。ビートボックスの感染率の高さというか、それで広がっていった。だってケイムーンと最初会ったとき僕より背低かった。
啓 伸びたな。
A 最近はこっち(横幅)も(笑)。
ケイムーン(以下K) デブキャラで売っていこうかなって。次の段階では。
−アルバムにはシンコ(スチャダラパー)、石野卓球(電気グルーヴ)、高木完、工藤昌之、タッカー、太華、SharLee、櫻井響、海外からもマニー・マーク、T LA ROCKといったミュージシャンが参加しています。レコーディングはどうでしたか?
A 探り探り、けどホンマ楽しかった。T LA ROCKはライブ録音やけど、それ以外は全員ちゃんと顔を合わせて、一緒にスタジオ入って。トラックだけ頼んで作ってきてもらう、とかじゃなくて、互いにアイデア出しながらセッション的に作っていって。
−特に印象的だった参加アーティストは誰ですか?
A うーん、みんなキャラがすごいから。。。ヴァイブスもすごいいいし。歳も全然上やのに−歳は関係ないけど−ケイムーンからしたら2倍くらい違うのに、一緒にヒップホップの話できるし。
啓 「あのときああやった」みたいな話とかもな。
A 興味深い昔話とかしてくれて。そういう刺激もあって、一緒に作れるのは楽しいし。
K 完さんなんかはスタジオ来たと思ったら帰るまでダジャレ言うて。
A 卓球さんも集中して作ってくれて。途中掃除機で遊んでたけど(笑)。
K そうそう、ダイソンの掃除機で。自分で紙ちぎって「よお吸うなー」ってやってて。と思ってたら次の瞬間キーボードに向かいだしたり。
A 最後に一週間スタジオに入ってやったときもシャンパン持ってきてくれて。すごいサプライズ。
啓 オシャレ。
K ほんまみんなゼロから。トラック送ってもらう、とかじゃなくて。
A それ最初話した。
啓 話聞いてた? 自分。
−石野卓球とシンコがプロディースした「MOUTH MUSIC」では4つ打ちを披露しています。昨年の夏くらいに、ちょうど東京のクラブでアフラのパフォーマンスを見たときに、この4つ打ちをしていました。そのときは正直、ビビリました。で、この曲を聴いて「その延長戦上だな」と。いわゆる「ヒップホップ的なフォーマット」には囚われてないんですね。
A “音楽”なんで。今回のアルバムもそういう感じで、スカがあったり、4つ打ちがあったり、ボルチモア・ブレイクスがあったりと実験的なことはしてて。「TIGHT
BEAT」に関しては、ラップもビートボックスも全部やってしまっているっていう、そういうのは今まで聴いたことないし、「RUDY A MESSAGE
TO YOU」も、スカをビートボックスでやってるっていうのは今まで無いし、「APACHE」も、もろ僕らのバンド名からしてもやらなあかんし(註:「APACHE」はヒップホップ黎明期からの大定番ブレイクとして知られ、INCREDIBLE
BONGO BANDが作り出した。そう、このグループ名が彼らのバンド名の由来となっている)。全部革新的ですね。全部もうヤラしいくらい計算して(笑)、おもしろいもんを作ろうって。
「ビートボックスでヒップホップ以外の曲をやってみる」っていうのはコンセプトというか、元々あったことで。もともと音楽やし、ビートボックスをしてる時点でヒップホップをやってるわけやし。もっと自分らがやってて楽しいことをしたい、そういう意識で作ったから。あと、「クラブでかけれるものを」っていうのも意識した。
K ターンテーブリストにジャグリングしてほしいもんな。
A 「APACHE」もライブ録音をしてたけど、それはナシにして、ちゃんとミックスできるように小節で切って揺れのないようにエディットし直して。
−スカの特大キラー・チューン「A Message To You, Rudy」をカバーしよう、と発案したのは誰なんですか?
A みんなで。前にFIRE BALLと一緒にやったときに、ロック・ステディ的なトロンボーンをやったことがあって。「これ、すごいレゲエに合う、ヒューマン・リコ(註:リコ・ロドリゲス。スカタライツの一員として、ソロとして、NO.1トロンボーン奏者の名を欲しいままにした)やな」って言ってて。今回もそういうのを入れたいなってところで。
−ホントに、トロンボーンの音色が特にレゲエっぽいですもんね。
啓 やれやれのふにゃふにゃした感じの音色で。
A あれ、最初は大阪弁で歌詞書いてて。でも許可下りなくて、録り直すことになって。
K それ聴かせたいなー。
−間にスキット的に携帯で話してる感じの曲もありますが、あれって普段からしていることなんですか?
A あれはスキットというか、ちょっと力抜けたのもほしいなって思ってて。呑んでたときに、ビズ(・マーキー)が電話でやってるビートボックスがあるってなって、「それ、オレら普通にやってるやん!」って。大阪と東京とかで別々にいるときは、「最近新ネタできたで」って普段からああいうふうに電話でやったりしてて。
−ソナーやビッグ・デイ・アウト、イアン・ブラウンのUKツアーと、海外での出演も多いですが、反応はどうですか?
A スペイン(ソナー)とオーストラリア(ビッグ・デイ・アウト)は結構良かった。でも国によって、イベントによって違う。ソナーは、最初お客さんが座ってて、僕らがやりだしたら徐々にみんな立ちだして、三人出てきたときにはパンパンになって。最後歓声がスゴくて。ビッグ・デイ・アウトもそんな感じで良かったけど、イアン・ブラウンのツアーはもろにイアン・ブラウンのファンばっかりで、年齢層も30〜40歳代で、全然たぶんヒップホップとか聴いてそうにない人らで。だから出ていっても「早くイアン・ブラウン出せ!」ってブーイング(笑)。まあ途中から盛り上がってくれたりもしたけど、基本的にもろアウェーで。タクシーとかバスで5〜6時間移動したり、イギリスは天気も悪いし、気分的に滅入ってきて。7箇所回ったけど厳しかった。でもあれはいい経験した。イアン・ブラウンもいい人やったし。やってる音楽はロックやけど、本人はヒップホップが好きで。
啓 ドラムが太いもんな。ヒップホップなドラムしてる。
−ケイムーンはビートボックスだけじゃなく、DJやトラック制作、ラップと、いろいろな表現を行っていますが。
K どれも楽しいから。グラフィティも啓君とハマった時期あったけど、グラフィティだけがうまいこといかんかった。影とか全然違うところにつけてたりして(笑)。
啓 全部遊びやもんな。
K 家でプレステやってるような感じ。力んだらたぶんいいのできない。ビズ・マーキーがいい例やな。全然力んでなくてかっこいい。キャラ立ちしてるし。
−この先にもっと挑戦していきたいことはありますか?
A よりビートボックスの意識を高くして、ビートボックスのみで構築できるアルバム。しかも聴けて、ライブでできる。それはみんな求めてることと思うし。
啓 アメリカでやりたい。本場でどれだけ通用するか。ていうか世界中で、いろんな人の前でやって「どやった? ヤバいでしょ?」みたいな。
K 僕は、もうちょっと音痴を活かしきる。
啓 直すんじゃなくて? 活かすの?
K うん。
A 直そうや。
K 音痴は特別な才能。
A 嫌や。やりにくいもん。
K ホンマに?
啓 困るよな。
A 全然直してほしいで。
K じゃあ直しますわ。