YUTAKA

93年ロンドンのアンダーグラウンド・パーティーでDJをスタート、当時のイギリスのクラブ・カルチャーをリアルタイムで体験する。96年帰国後、大阪のレコード・ショップDJ'S STOREのスタッフとして勤務、DJ活動もGRAND Cafe、CLUB FLATt、QOO、VINYL等で精力的に再開。その後再度の渡英を経て、現在は大阪の老舗レコード・ショップBOON COON RECORDSのバイヤーとして海外の飛び回る日々を過ごしている。バイヤーとしての知識と日本人離れした感性で、単なるハウスの枠に留まらない、過去と現在の音楽を絶妙にブレンドさせたハイブリッドなダンス・ミュージックが信条のDJスタイルを貫き続けている一人である。
最近は主立ったDJ活動はしていません。また、機会とその気があれば。今は中古レコード屋の頑固者目指して買い付けに走り回っています。WEB SITEもオープンしました、DISCO/GARAGE/LOFTを担当していますので、是非一度見てください!
どうも、アゲイシさんからご紹介にあずかったユタカと申します、レコードを売ったり買ったりに10年近く関わっています。きっかけはアジアや中近東、アフリカにヨーロッパの放浪を2年程、その後、金稼ぎ目的で立ち寄っただけのロンドンに5年以上居着いてしまったこと...当時のイギリスはレイヴ・カルチャーを始めとする音楽パワーに満ち溢れていて、「機械で作った音楽なんて!」の偏見を根底からひっくり返され、毎週末のクラブ通いが始まり、このページに以前登場したYOKUくんと出会い、気がつけばDJをやっていました。現在は大阪の BOON COON RECORDSという中古レコード店のスタッフとして頻繁に海外に行っていますが、『旅』『音楽』というキーワードは継続中なのが自分でも不思議です。引っ越しが多い生活を続け、その度にほとんどのモノは置いて来たり無くしたり...でも以下に挙げるモノは何度も買い直していて、これが所謂マイ・バックグラウンドなのかな? まあ、そんな中の一部を紹介します。
LONDON CITY,ENGLAND
21歳から26歳まで住んでいた都市です。最初の2年程は知り合ったヤツラと空き家に勝手に住んでしまう「スクウォッティング」を転々として旅費を貯めて旅に出る、その繰り返しでしたが、その後なんとなく住みついてしまいました。ここで体験した多くの事柄...全て個人的なものなので、あまり上手く説明出来ませんが、その影響はとても言葉に出来るものではなく骨身に染み込んでいて、今に至っています。
UNDERGROUND RESISTANCE / NATION 2 NATION(EP)
ロンドンに住みはじめて、友達になった人の影響でレイブ三昧の週末。当時のイギリスは音楽の熱気で満ち溢れていて、毎週末に至る所でパーティーが開かれており、その中で僕がよく行っていたのは、今は使われていない工場や牧場、教会(!)などを勝手に一晩だけ機材や内装を持ち込んで使う非合法なスクワット・パーティーで、いろんな意味で本当に面白過ぎました。そういうパーティーで、初期のURものはよくかかっていて、そんな記憶を代表してコレで。
ワールドアトラス(世界地図)
これは近年購入したものですが、地理の授業で使っていた高校の時の地図を持って当時は旅をしていました。アタマの中で、概念として『点』だった場所が自分で旅する事で『線』になる瞬間、これを求めてウロウロしていたのかもしれません。何と言うか...『繋がる』んですよ、色んな物事が自分の中で。ただ、地名が全てカタカナなんで、言葉の通じない人に説明したりするのに苦労しましたね。こっちも発音間違いまくってるし。
NEUROMANCER / WILLIAM GIBSON(1984)
高校の時に読んで以来、何回買いなおしたことやら...でも最初はあまり理解出来ませんでした。当時はサイバーパンクと言われていたSFの傑作、ストーリーはありがちな冒険モノですがディーテルが凄い!同時期の『トロン』という、初めてコンピューター・グラフィックを大々的に使った映画に勝手にシンクロさせて読んだりしていました。今でも古さを感じさせない近未来描写はさまざまなSF映画にパクられたりしています。今でも読む度に、科学知識に裏付けされた洪水のような発想の豊かさに驚かされる、発見の多い一冊。
QUADROPHENIA (1979)
リアルタイムではないですが、チューボー時代に深夜の再放送で観ました。いろんな映画にもちろん影響は受けていると思いますが、即行動に出たのはコレが初めてかも。観た次の日、パーカーを買いに行ったり、意味も無くホテルに行き、ポーターを「ベルボーイ!」と呼んで変な顔されたり...。どんなに格好いい事も見る角度を変えれば逆になる、という含まれたシニカルさも胸を打つ作品、金稼ぎの場所としてイギリスを選んだのも、思えばこの映画が原点だったのかもしれません。
DONALD FAGEN / THE NIGHTFLY (1982)
発売当時、「う?ん、アダルティー」てな感じでよく聴いていたのですが、当時はいろんな意味で情報が少なく、特に一地方のチューボーにとってはレコードに付いているライナーノートというのは実に貴重なもので、「元STEELY
DANなのか、それも聴いてみよう」から「STEELY DANってウイリアム・バロウズという人の『裸のランチ』という小説から取られたんだ」へ、そして「ビート・ジェネレーションって何だろう?」と、一つのレコードから全く別の世界へと繋がっていきました。情報が簡単に入手出来る今ではこんなめんどくさい経路を辿らないかもしれませんが、その過程もまた旅の醍醐味なのでは?
NEXT PERSON
内川マサヒコ